• 2022.02.15
  • コンピューター・インターネット関連

損害保険ジャパンは今夏までに中小企業向け火災保険の契約判断や保険料算出を短時間で完結させる仕組みをつくる。イスラエルの新興企業、ジオエックスと提携し、人工知能(AI)を使って航空写真をもとに建物の情報を解析する。従来は建物を訪問して丸1日かけて調査していた。

従来は代理店などを通じて柱の構造や延べ床面積など約10項目を聞き取り、保険料や条件を決めていた。今後は屋根の状態や建物間の距離、海抜まで含めた最大60項目を自動で取得し、より適正な補償や保険料をはじき出す。改修や保全が十分な建物は保険料を引き下げる一方、屋根の状況が悪ければ台風などで損害を被る可能性が高いとみて保険料を引き上げたり修理を提案したりする。

大企業向け火災保険のリスク調査も早まる。約2週間かけるところを最短30分で終える。対象となる契約件数は4千件弱。将来は個人向け火災保険にも広げる。

2018年に設立されたジオエックスは米欧やオーストラリアなどで展開しており、日本での導入は初となる。