日本では、国民の8割に当たる9600万人が、無料メッセージングアプリのLINEを使っている。他のアプリの追随を許さない独占的なコミュニケーション手段になっているが、一方でこれまで何度も個人情報の扱いが問題になり、2021年以降、3度にわたって総務省から行政指導を受けるなど、セキュリティの不安が付きまとっている。
そんなことから、情報セキュリティ意識が高い人の間では、LINEとは別のメッセージングアプリを利用したいという人が少なくない。筆者も「いいアプリはないですか」と聞かれることが多い。
そんな世界で人気があるアプリのリストなどを見ていると、必ず見覚えのない「日系」アプリが登場する。楽天の「Rakuten Viber(バイバー)」である。世界で約13億人が使用しているという。ちなみにLINEの利用者が世界で約2億人ほどだということを考えると、Viberの知名度がかなり高いのが分かる。
日本人にとっては“謎”な存在ですらあるViberだが、もともとイスラエルで開発されたメッセージングアプリらしい。楽天の名を持つこのアプリは、いったいどんなものなのか。今回、Viber本部に直撃取材した。