• 2022.01.11
  • 投資・VC

日本からイスラエル企業への投資額が2021年、過去最高の29億4500万ドル(約3400億円)になったとの調査結果を同国のコンサルティング会社ハレル・ハーツ・インベストメント・ハウスがまとめた。半導体や医療など同国で台頭する新興企業への投資が広がった。

調査結果によると投資額は20年の約2.9倍になった。海外からイスラエルへの投資額全体のうち日本からは15.8%を占めたという。投資件数も85件と前年の63件から増えた。

21年のイスラエル企業の買収としては、10月にルネサスエレクトロニクスが半導体メーカー、セレノコミュニケーションズの買収を発表した。医療分野では旭化成が睡眠時無呼吸症の診断機器を手掛けるイタマーを、オリンパスが泌尿器向け治療機器のメディテイトを買収した。

投資ファンドの進出も相次いだ。NTT傘下のNTTファイナンスが3月、ベンチャー投資のファンドを立ち上げると発表。ソフトバンクグループ傘下の投資ファンドは、イスラエルのベンチャーキャピタル大手アワークラウドに2500万ドルを出資した。

イスラエルへの投資拡大は日本企業に限らない。現地調査会社IVCリサーチセンターなどの調査によると、イスラエルのハイテク企業が21年に調達した資金は前年の約2.5倍の256億ドルと過去最高になった。このうち外国からの投資は186億ドル強としている。