• 2024.07.29
  • ITソリューション

電池メーカーは自動車メーカーからの圧力により、性能を維持または向上させながら価格を下げる必要に迫られている。BNEFによると、バッテリーパックのコストは過去10年間で1キロワット時あたり780ドルから139ドルに下がり、概ね実現した。そのおかげで、電気自動車は急速に市場シェアを拡大することが可能となった。

しかし最近、バッテリーパックのコストは停滞し始めている。もし再び下がり始めなければ、大多数の消費者にとってEVは高すぎる状態が続くかもしれない。ある新興企業Addionics社は、バッテリーの中でも無視されがちな部分、すなわちフォイル集電体に解決策が隠されているかもしれないと考えている。

現在、集電体は台所にあるようなアルミホイルに似ており、電力を生み出すイオンを蓄える活物質から電子を集める役割を果たしている。Addionics社の共同設立者兼CEOであるMoshiel Biton氏は、TechCrunchの取材に対し、「この30年間、劇的に変化したわけではない。」と語った。

Biton 氏の会社は、質素な箔に少し質感を加えるだけでいいと考えている。「コンセプトは新しいものではないが、誰もそれを大規模に商品化することはできなかった。」と語った。

Addionicsの波状の付加は、箔と活物質間の接触を増加させる三次元集電体を作成。その結果、製造が容易で、電池の性能と効率が向上し、寿命が2倍になる可能性のある複雑な素材ができたと同社は主張している。また、幅広い電池化学物質で使用可能だが、将来的には集電体を異なる化学物質に合わせて調整し、より高い性能を引き出す可能性もあるとBiton社は付け加えた。

※記事は英文です